クサイル陥落-追加-

政府軍とヒズボラによるクサイル奪還は反体制派にとって大きな打撃でしょう。反体制派はシリア全土で決起していますが、常に悩まされているのが武器の不足です。武器の密輸ルートとして考えられるのがヨルダン、トルコ、そしてレバノンになりますが、ヨルダン経由ならダッラー県、トルコ経由ならイドリブ県、アレッポ県、ラッカ県、レバノン経由はホムス県と区分されているように思われます。レバノン経由であるクサイルが潰されたことで、ホムス県を拠点としている反体制派勢力は一気に弱体化すると予測されます。それに比べて、政府軍はクサイルを奪還したことで、ヒズボラとの連携がより強固になった上に、ロシアやイランからの武器の支援も受けています。http://www.aljazeera.com/programmes/insidesyria/2013/06/20136910716700762.html

昨日放送されたアルジャジーラの「inside syria-What next after the fall of Qusayr?-」。この議論で重要なことがいくつもあると思うのですが、僕のリスニング能力にも限界がありまして、と前置きしておいて、その中の一つとして、先日解除になった武器禁輸が反体制派の鍵になることを識者は述べています。僕が散々馬鹿にしていたジュネーブでの平和会議。政治的解決、対話による暴力の停止、そんなこと不可能だと鼻で笑っていましたが、この会議の重要性は別のところにあることに気がつかされました。国際会議の公の場で、反体制派が一致団結している姿を、欧米諸国に見せ付けることです。武器禁輸解除になったところで、イギリスやフランスが即座に反体制派への武器の輸出を行うわけではありません。ロシアの牽制もありますが、反体制派が分裂していることで、武器の行方が不透明になることを両国は懸念しています。そこで結束の固い反体制派という印象を今回の平和会議でイギリスやフランスにアピールすることで武器の援助がスムーズに行われるという目算が反体制派側にはあります。ただし、反体制派は豆腐を床に落っことしたみたいに四散しています。国民評議会内部でも、国民評議会と自由シリア軍との間でも、さらには自由シリア軍とクルド人勢力と外国人勢力との三者の間でも。これではやはり安易に武器を輸出するとは考えられません。幸い、会議は延期になりましたが・・・何とか強固な一枚岩を反体制派側は築いてほしいものです。

それでクサイル奪還後の政府軍の動きですが、AFPの記事を参考にします。

http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5hbX8dTt8AvTqt53-ZSHi4VWzRimA?docId=CNG.46c5849542cbf55e401dd6539cac5258.3f1

次の標的はアレッポです。アレッポは反体制派の牙城です。政府軍はこの地域を奪還するために、スカッドミサイルや空爆、迫撃砲など遠隔地からの攻撃で締め上げていますが、クサイル奪還で士気も上がり、何千人というヒズボラを引き連れた今、政府軍は地上軍を本格的に展開しようとしています。アレッポの情勢、気になります。