障害を抱えた子供たちの苦悩

http://www.aljazeera.com/news/2016/09/programme-offers-aid-syrian-amputees-160913110516541.html

迫撃砲が間近に着弾したことで、ダマスカス郊外で暮らすGhadeer(13)の生活は一変した。去年のことである。

「親戚の家を訪れる途中で迫撃砲が私たちの間近で爆発したの。私の母と兄弟は亡くなった。そして私は脚を切断したの」

東グータ地域では多くの子供たちが内戦により深い傷を負っている。今年に入り、数百人の人々が迫撃砲や空爆によって脚を失った。Ghadeerは事件が起きた半年後、地元の支援団体、Farha Foundationから義足を提供され、今はリハビリに励んでいる。

Farha Foundationは彼ら独自の精力的な活動によって、足を失った子供たちへの義足を提供している。設立者の一人、Razanは革命前はダマスカス大学の学生だった。しかし、内戦に陥り、迫撃砲によって兄が脚に重傷を負うと、そのまま救助活動に身を捧げるようになる。

「脚に重傷を負っても、ここではまともな治療が受けられない厳しい現実を私は理解した。確かにここには子供たちを支える様々な医療団体がある。しかし、医療品、医療設備の不足によって脚を失った子供たちへの十分な治療が行き届いていない」

東グータ地域では革命前と比べて内科医の90パーセントが避難した。その一方で、アサド政権による包囲網は厳しくなり、医療品の不足は著しい。特にロシアがクラスター爆弾を使用するようになると、脚を失うような重傷患者は二倍に跳ね上がった。少なくともここ東グータ地域だけでも5000人の人々が手足を切断した。そのうち20パーセントが子供である。

東グータ地域は国連にも公式に包囲された町だと認定されている。毎週のように砲弾や空爆にさらされ、物資は不足し、避難すらもできない。稀なケースとしては、治療目的で避難を許された人々もいる。例えば、重複双生児として生まれた赤ん坊が治療のために東グータ地域からダマスカスへと搬送された。そのような特殊な場合を除けば、ここで暮らす人々は飢えにさらされても、重傷を負っても、行き場はない。

そのため地下にトンネルを掘り、物資を密輸している。時には脚を切断した患者が義足を手に入れるためにトンネルを利用することもあるが、政府軍に逮捕されるケースが後を絶たない。大人用の義足が300ドルなのに比べて、子供用の義足は倍以上の800ドルかかる。Farha Foundationのメンバーは義足を作る際の部品を調達し、今も東グータで義足を待つ子供たちのために奮闘している。

以上がアルジャジーラからの記事になります。どうしてこの記事を取り上げたのか。それはシリアを取材する中で、僕も障害を抱えた人々を至る所で目にしました。手足を失った人や失明した人、火傷で皮膚がただれていたり、顔のパーツが部分的に損壊していたり。シリア人権監視団の報告で、死者数が30万人を超えました。しかし、その数の何十倍という人びとが負傷しています。障害を負っている人々も多数です。バリアフリーどころか瓦礫ばかりの世界で、仮に義足を手に入れたとしても、日常生活は大変なものになるでしょう。

僕自身も取材中、手足を吹き飛ばされるのなら、即死の方がいいなあと考えていました。10年ほど前にカシミールで右下顎を吹き飛ばされました。仮にもう一度、顎が吹き飛ばされて生還できるという条件とこめかみに弾丸を受けて即死するという条件を提示されたら、真っ先に後者を選択します。もうあんな苦しい目にはあいたくないからです。