ロシア空爆の効果

http://www.theguardian.com/world/2015/dec/21/russias-airstrikes-on-syria-struggle-to-spur-progress-on-the-ground

シリアでのロシアの空爆は地上ではさほど効果がないように思える。

アサド政権を支援するために軍事介入に乗り出したロシアですが、三カ月近く経つロシアの空爆はアサド政権とシーア派民兵に少しばかりの勝利をもたらしたに過ぎません。一方でロシアの空爆で600人以上の一般市民が命を落としています。日曜日には70人が亡くなりました。

過去2週間でダマスカスとハマの反体制派支配地域ではインフラ設備や公共施設が標的にされました。「希望が見え始めたとケリーが主張する理性的なロシアはどこにいるんだ?アサドでさえロシアのようなやり口で空爆をしなかったし、ISISだってこのような手法で我々を攻撃しなかった」。そう語るのはイドリブの病院で働く医師です。

ロシアの空爆が成果を上げない中、アサド政権は地上軍を増強するため徴兵を行っています。ダマスカスでは人員を補給するため、2カ月前から予備役の募集をかけています。既に兵役を終えた若者たちをターゲットにして再び予備役として徴兵するのに必死です。

9月30日から始まったロシアの空爆はテロリストからのシリアの解放を掲げましたが、実際はISISの支配地域から離れた場所が標的にされました。空爆の約80パーセントがISISとは無関係な地域でした。The Syrian Network for Human Rightsによれば、空爆によって570人の一般市民が亡くなり、その中には152人の子供も含まれています。爆弾が落とされた建物はモスク、学校、住宅街、パン工場、貯水場などで、戦闘員が利用している施設ではない場所も多くの含まれています。

イドリブでは先日、住宅街が空爆され、70人の死者と100人以上の負傷者を出しました。これまでにもイドリブでは13の病院が標的にされました。ロシアの空爆は救援物資の搬送を停滞させています。戦火の中で今も暮らす住民は飢餓の危険にさらされています。そして、それがロシアの狙いではないかとNGOの職員は語ります。

2013年8月の化学兵器が使用された場所で知られるグータ地域はロシアの空爆が激しさを増しています。「まるで広島のようだ。どこもかしこもきのこ雲だらけだ。破壊は想像を絶する」。グータ地域で暮らす住民は言います。

「シリア北部はアサド軍が腰抜けだから、ロシアはクルド人を利用しようとしている。トルコと関係の悪いクルド人に北部の国境地帯を任せる。そうすることで、先月に発生したロシア爆撃機のトルコ戦闘機による撃墜への報復も実ることになる」

「アレッポ南部はアサド政権が進軍を続けているが、十分な武器や人員を備えているにもかかわらず、現在は一時進軍を中断している。彼らは主にアフガニスタンのシーア派、イランの軍事顧問団、ヒズボラで組織されている部隊だ」

記事は以上になります。アサドに比類してロシアの空爆には目に余るものがあります。イドリブにしろアレッポにしろグータ地域にしろ、ロシアの空爆は無差別極まりない。でも和平プロセスにしろ、ロシアの暴虐を止める手段はないのが実情です。