アサドの微笑み

たぶん僕より今では周りの一般人の方々の方が「イスラム国」について詳しいと思います。僕は彼らに興味がありません。なぜなら絶対に彼らの取材ができないと分かっているからです。横田徹さんや常岡浩介さんの「イスラム国」滞在記には度胆を抜かれました。僕が初めて「イスラム国」の名を知ったのはある事件についての報道です。その際に書き記したブログがこちらです。http://t-sakuragi.com/?p=794

ヨルダンが報復攻撃に出ました。https://www.youtube.com/watch?v=zYQEU9y1z4I こちらの動画には「سلاح الجو الملكي الاردني – عملية الشهيد معاذ 」、「ヨルダン国王の空軍-殉教者モアズ作戦」とタイトルがされています。

イスラム国が世間の注目を浴びる中、アサド政権は無慈悲にも国民の上に爆弾を降らせています。https://www.youtube.com/watch?v=2-_sCBfL1f8 昨日、アレッポに落とされた樽爆弾の様子を撮影したものです。日常茶飯事の光景です。インディペンデントからの報告です。

http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/syrian-government-forces-killing-hundreds-of-civilians-in-air-strikes-as-world-watches-isis-10023425.html

イスラム国の動向に全世界が注目する中、アサド政府軍は今年に入って、既に330人の民間人を殺害している。イスラム国は残虐非道ぶりを世界に発信することで、国際的な脅威を植え付けている。彼らは少数派の宗教を迫害し、イスラム教徒でさえ彼らが定めた独自の解釈によるシャリーア(イスラム法)を守らなければ罰せられる。

しかし、イスラム国が大喜びで残虐な映像を配信する一方、アサド政権の市民に対する樽爆弾や化学兵器による攻撃は世間の関心を呼び起こさないでいる。シリア人権監視団の報告によれば、今週初めの24時間以内だけでも反政府支配地域への空爆は127回を記録している。人権の保護を主張するアメリカや他の国々はシリアで日々繰り返される人権を蹂躙している犯罪に歯止めをかけなければいけない。

「公式の場で声明文を読み上げるだけでは、人権を尊重するふりをしているだけの偽善者であり、恥である」。シリア人権監視団のスポークスマンは怒りを滲ませる。

今週の月曜日だけでも子供5人を含む57人の市民がアサド政府軍の攻撃で死亡している。負傷者は100名を超える。1月は2000回以上の空爆が行われ、女性子供50人を含めた271人の市民が死亡し、少なくとも1000人が負傷している。建物やインフラも破壊され、数万人が住む家を失くして難民となっている。

昨年の時点で国連安全保障理事会で樽爆弾の使用を禁じる決議がなされているが、安価で殺傷能力が高い樽爆弾は現在でも使用され続けている。シリア人権監視団は市民をも標的にした無差別攻撃の非難決議を国連に求め、さらにこれらの犯罪を記録して、国際刑事裁判所への起訴を検討するように要請している。ロシアと中国が拒否権を使うようであれば、特別法廷を設けるように人権監視団は推し進めている。

この4年間、死者は203000人。65000人が民間人であり10400人が子供である。またアサド政府軍により不法に逮捕された民間人が監禁され、拷問を受け、失踪している。Human Rights Watchは樽爆弾以外にも違法な兵器であるクラスター爆弾が政府軍により使用されていると報告している。

http://english.alarabiya.net/en/News/middle-east/2015/02/06/Monitor-Syria-regime-strikes-kill-82-after-rebels-hit-capital.html

アル・アラビアの記事も紹介します。こちらは昨日、金曜日にアサド政府軍によるダマスカス郊外の空爆で82人が亡くなっています。場所は東グータ地域で60回以上の空爆が行われ、子供18人、反体制派勢力16人も死者の中に含まれています。しかし、この激しい空爆は木曜日に反体制派がダマスカスの政府軍支配地域に120発以上の迫撃砲を撃ち込んだことへの報復です。その際には市民が10人亡くなっています。