イスラム戦線について

 

メモ程度ですが、イスラム戦線についての記事を2つ拾い読みしたいと思います。どちらも数日前にイスラム戦線を率いる司令官と指揮官が殺害された内容について書かれています。僕が今年の5月に従軍していた組織はムジャヒディーン軍ですが、頻繁にイスラム戦線の部隊とも顔を合わせました。一度、日帰りでイスラム戦線に連れられてアレッポを案内してもらったこともありました。ただし、彼らの旧組織は「スクール・アッシャーム」の構成員でした。

無数の反体制派組織が存在するシリアでは頻繁に合従連衡が行われます。その一つがイスラム戦線になります。2013年11月に結成されました。wikiを見ると、7つの組織で構成されています。中でも強大な力を誇るのがタウヒード旅団とアハラール・アッシャームでしょう。

事件が発生したのは9月2日、イドリブ県でアハラール・アッシャームのトップが密かに作戦会議を開いていました。そこで爆発が起きました。この爆発が自爆テロだったり、車爆弾だったり、政府軍による空爆、化学兵器など憶測が飛んでいます。どうやら政府軍が発射したミサイルが武器庫に引火し、煙が会議が開かれていた地下に流れ込み窒息死したのではという見解がもっともらしいです。少なくとも45名が命を落としていますが、その中で重要メンバーが数人含まれています。

Hassan Abboud、彼はアハラール・アッシャームの司令官でありイスラム戦線に政治部門のトップです。その他にも軍事部門、作戦部門、シャリーア委員会のトップなど重要人物が多数殺害されました。事件が発生した翌日には新しい司令官と欠如した部門のトップが選任されました。

アハラール・アッシャームはアルカイダと近い関係と言われています。しかし、ヌスラ戦線のように欧米からテロ組織に指定されていません。ヌスラ戦線とイスラム国の仲裁にも乗り出した過去がありますが、今年の2月にHassan Abboudの前任者であるAbu Khaled al-Suriがイスラム国の自爆テロで殺害され、現在はイスラム国と対立する中心軸としてアハラール・アッシャームは存在しています。

今回、アハラール・アッシャームの中心的な役割を担う人物の喪失は組織の運営に大きな支障をきたすことは明らかでしょう。Hassan Abboudはその人柄と豊富な知識から組織内部だけでなく、外部の反体制派組織からも慕われていました。後任の Abu Jabbarにはそれほどの求心力はありません。イスラム戦線を構成する組織のまとめ役が不在している今、内部分裂の危機にさらされる可能性は否定できません。アサド政権だけでなく、イスラム国にとっても今回の一件は今後の展開に有利に働くでしょう。

参考サイト

http://www.washingtonpost.com/blogs/worldviews/wp/2014/09/11/the-mysterious-explosion-that-could-change-the-syrian-war/

http://www.huffingtonpost.com/charles-lister/syrias-evolving-salafists_b_5795682.html