トルコ訪問について

数日前にトルコのイスタンブールに到着しました。同業者がトルコ入国に際して、強制送還の憂き目にあっています。どういった基準で入国の許可、拒否を行っているのかは定かではありませんが、僕は無事に入国することができました。ただし、かなりの遠回りをしての、長時間の旅路でした。

仮に僕がリストに登録されていて、その網目を縫って入国していたとしたら、妨害を目論んでいた方々には残念なお知らせかもしれません。ただ、僕自身は外務省や警視庁の方々から忠告をいただいており、彼らの言い分も十分に聞き入れています。互いの意見の対立はありますが、僕自身は物事を荒立てたくはありません。特に外務省には以前にカシミールで被弾した際にはお世話になっています。

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シリアの行方-トランプ勝利で何かが変わるのか-

シリア情勢は毎日のように見ていますが、アメリカの大統領選の結果によって何かシリアに変化がもたらされるのか、それについては無関心でした。ヒラリーだろうとトランプだろうと、アメリカのトップが変わっても、シリアには直接の影響はないだろうと感じていました。でもトランプ勝利とシリアを関連付けた記事を多く見かけます。それらを紹介できればと思います。

https://www.theguardian.com/world/2016/nov/11/syrian-opposition-left-with-nowhere-to-turn-after-trumps-victory

シリアの反体制派の政治家、軍の司令官はヒラリーへの期待を膨らませていました。彼女は反体制派への支援が国益につながると主張していました。一方、トランプはアサド政権への支持を打ち出し、ロシアへの賞賛を表明していました。トランプは反体制派を無差別に爆撃するロシアを支持し、そこに残る人々への降伏を望んでいます。

アメリカの指導者が変われば、イスラム国に対する攻撃姿勢にも変化が現れると反体制派の政治家は予測しています。しかし、イスラム国に関してはこれまでのスタンスを維持する傾向に思われますが、オバマ政権が70近い反体制派の部隊に訓練と限られた武器を提供してきた政策には影響が及ぶだろうと推測されます。なぜなら、トランプがその政策に対して懐疑的だからです。

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レバント征服戦線を標的に-アサド政権と最も敵対する組織-

これは以前からずーと指摘されていることです。アメリカはイスラム国と平行してレバント征服戦線(旧ヌスラ戦線)を標的にしています。上位に位置する指導者をピンポイントで殺害するほどの執着です。これには現地のシリア人からも反感を買っています。なぜならレバント征服戦線(JFA)はアサド政権と最も果敢に戦果を交えている反体制派勢力だからです。その解説になります。

https://www.washingtonpost.com/world/national-security/obama-directs-pentagon-to-target-al-qaeda-affiliate-in-syria-one-of-the-most-formidable-forces-fighting-assad/2016/11/10/cf69839a-a51b-11e6-8042-f4d111c862d1_story.html

オバマ大統領はペンタゴンに強い要求を突き付けている。アルカイダと繋がりがあると指摘されるヌスラ戦線の指導者を殺害するようにと。ヌスラ戦線は長年に渡り、アサド政権と敵対してきた勢力である。にもかかわらず、執拗に標的にするのはなぜなのか。

オバマ大統領の高官はこう答えている。ヌスラ戦線は今でこそシリア国内で反体制派勢力の一員としてアサド政権と戦火を交えているが、いずれは国内から国外、ヨーロッパへとテロの矛先が向かうだろう。この発言から察するに、オバマ政権はアサド大統領の退陣を望むよりもヌスラ戦線によるグローバルテロリズムを警戒していることがうかがえる。

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アレッポ東部での暮らし-包囲網により隔絶された都市-

http://www.aljazeera.com/indepth/opinion/2016/11/russian-offensive-aleppo-161106114905738.html

朝、まず思い浮かべるのは、「今日はどのようにしてパンを手に入れようか」ということだ。ロシアの戦闘機が次の攻撃を仕掛ける間、私の頭を苦しめるのは、そんな問いかけだ。「今日はどのようにしてパンを手に入れようか」。

もしパンなしでの一日の生活を送りたくないのであれば、私は早朝5時に起きなければいけない。パン屋の前には大勢の人々が列を作っている。70日前にこの町が包囲されてから、このパン屋は週に3日、営業している。それぞれの家族が受け取れるのはパン5枚だけ。それも二日に一回だ。

特に攻撃もない一日であれば、6時までにはパンを受け取れるはずだ。パン屋に行列を作る人々は口々に同じことを叫ぶ。「私には子供が10人もいるの。娘は未亡人で、子供が3人いる。たった5枚のパンでは足りないわ!」。答えは簡単だ。「5枚しか渡せない。それは管理委員会が決めたことだ。私はその命令に従っているんだ」。私は1時間以内に何とかパンを受け取ることができた。

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アレッポの被害状況

https://www.theguardian.com/world/2016/oct/31/syrian-rebels-aleppo-offensive-could-amount-to-war-crimes-un-envoy-warns

簡単にですが、アレッポでの戦況を伝えます。

現在、アレッポ東部がアサド政権によって包囲されています。275000人が現在も取り残されています。政府軍とロシアは先週から空爆を停止、住民への避難を促していますが、今のところ実行には移されていません。迫撃砲や空爆が行われているとの報道もあります。

反体制派組織はアレッポ西部(アサド政権支配地域)への無差別砲撃を行っています。事前に住民は外出するな、シェルターに避難しておけ、反体制派はそう警告してから砲撃を開始しています。しかし、日曜日には7人が命を落とし、3人が子供でした。その後も砲撃は続き、シリア人権監視団によれば、3日間で41人が犠牲になり、16人の子供も含まれています。

さらに毒ガス攻撃を行ったとアサド政権側は主張しています。反体制派は否定しています。国営放送のSANAは、日曜日、al-Hamadaniyehで反体制派が毒ガス攻撃を行い、48人が呼吸困難に見舞われ、病院で治療を受けていると報道しています。

アレッポ包囲網打開作戦は激しさを増し、土曜日にはアサド政権側が1000人の砲兵を補充しています。反体制派側は2000人から2500人ほどが攻撃に参加していると見積もられています。

国連は今回の事態に対して、何の対応も出来ていません。ただ、アレッポ東部と西部での攻撃で命を落としている市民がいる。もう十分だ。でも、東部の包囲網を解除するのは重要な課題だ。市民はシリアの古代都市アレッポに安定した停戦の実現を求めているし、必要なことだ。でも具体的な方策は何も示せずにいます。

大規模な戦闘が起きるのは時間の問題でした。なぜなら、アレッポ東部が包囲され、食料が枯渇する中で、十分な飲み水すら確保できない。ならば、反体制派は飢えが極限状態になる前に包囲網を打ち破るしか手はありません。結局、国連とそれに並ぶ大国は包囲網への打開策を突破することができず、反体制派は力でねじ伏せる作戦を着々と進めて、機が熟したのでしょう。