ISが支配する町-ラッカ-

今月の17日にホムス東部のガス田(Shaer field)がISによって襲撃された件、当日だけで90名の政府側の人間が殺され、多数が誘拐されました。2日後、シリア人権監視団の報告によれば、死者の数は政府側が270名、IS側が40名とのことです。ガス田で働いていた労働者、警備兵、政府軍兵士、行方不明者は少なくとも90名以上いることが分かっています。アサド政権はこのガス田を奪還するため現在も交戦中ですが、詳しい報道はされていません。

http://www.reuters.com/article/2014/07/19/us-syria-crisis-attack-idUSKBN0FO05O20140719

http://www.washingtonpost.com/world/middle_east/syrian-troops-seek-to-retake-jihadi-held-gas-field/2014/07/19/8043e9ac-0f29-11e4-b0dd-edc009ac1f9d_story.html

NYTimesにラッカに限らずシリアとイラクのISの勢力図が掲載されていました。非常に分かりやすいです。よく耳する地名が地図上ではどの辺りに位置するのかが示されていて助かります。 続きを読む

イスラム国の動向

イスラム国(IS)はアサド政権と戦火を交えない。代わりに反体制派とやりあっている。これはISとアサド政権が秘密裡に同盟関係を結び、反体制派組織の壊滅に乗り出しているのではないだろうか。そんな噂がありますし、今回の取材でも大半の戦闘員が同様の見解を示していました。しかし、ここ最近になって、ISとアサド政権がガチバトルを行っています。

http://www.reuters.com/article/2014/07/18/us-syria-crisis-idUSKBN0FN0WG20140718

18日、政府軍の支配下にあるデリゾールの空港がISの襲撃を受けました。ISにとってデリゾールはイラクと国境を接する戦略的に重要な拠点です。イラクとの国境はISの掌中にあり、反体制派もデリゾールから撤退、残るは政府軍ということで、今回の戦闘に発展しました。まだ空港は政府軍の支配下にあります。 続きを読む

シリア情勢

イスラエルの影に隠れているシリア情勢ですが、最近の出来事を読み解きたいと思います。とはいっても、帰国してからバタバタしっぱなしで、僕もシリアの動向にはそれほど詳しくありません。そんなときに役立つのがロイターです。

http://www.reuters.com/places/syria

ここを見れば、大ざっぱなシリアの動きが目で追えます。政治的な動きとしては、国民連合と国際連合のトップが入れ替わったことでしょう。

シリア国民連合の議長に選出されたのは Hadi al-Bahra氏です。1959年、ダマスカス生まれ、サウジアラビアで病院、メディア、ソフトウェア関連の会社を経営するビジネスマン。「我々の革命の根幹は揺るがないだろう。我々が求めるものは自由と尊厳である」とイスタンブールの記者会見で述べています。そんな彼は今年1月末から2月中旬の和平会議「ジュネーブ2」の責任者を務めていました。 続きを読む

掲載誌-週刊金曜日-

現在発売中の「週刊金曜日」にシリアの写真と記事を掲載しています。

ここ最近、まったく更新していませんが、理由は詳しくシリア関連の記事に目を通していないからです。ツイッターから流れてくる情報に目を向けているだけです。ISIS(今はISかあ)に絡んで、北部が注目されているようですが、ドゥーマ(ダマスカス郊外)もISと反体制派が衝突しています。

もうどうなるのか分かりません。貢物を携えてISに流れている反体制派もいるようですし、デリゾールもISの手に落ちたという情報も流れていますし、アレッポも予断を許さない状況です。アレッポがISに占拠されれば、再びイドリブ県が脅威にさらされます。僕はISのメンバーと接触していませんから、下手なことは言えません。ただ僕が従軍した反体制派組織、ジェイシュ・アル=ムジャヒディーンがISに迎合することは決してありません。彼らは必至の抵抗をするでしょう。

今月からアラビア語の授業に復帰しました。これからはアラビア語とシリア情勢の分析と資金稼ぎにしばらくの時間を費やします。またゆっくりとシリア関連の記事を読み解いていけたらと思います。よろしくお願いします。