ゴーストタウン-アレッポ-

こんな映像がツイッターから流れてきました。

https://www.youtube.com/watch?v=-CvMOqnGo4U

両親がいない子供たちは自力で食糧を見つけなければいけません。この映像が事実なのか、それとも言わされているのか、第三者の目が不在であるため確認は取れません。ただ実際にダマスカス周辺の反体制派地域では飢えに苦しんでいる市民が大勢います。政府軍による兵糧攻めによって。

https://www.youtube.com/watch?v=H1QXZy2ajmA&feature=youtu.be

こちらはダマスカス郊外のドゥーマの映像です。政府軍の砲撃により17人が命を落としました。多数の負傷者も見受けられます。食料だけでなく、砲撃や空爆が容赦なく反体制派地域には降り注いでいます。その翌日も砲撃により、幼い子供とその祖父が亡くなりました。こちらは自己責任での閲覧でお願いします。

https://www.youtube.com/watch?v=Rv0p3GIQ0E8

ガザ情勢の報道が過熱しています。そのためシリアに関する記事が隅に追いやられている気がします。ガザとシリアが報道の度合いに差があるのは、理由は様々あれど、一番なのは外国のメディアが不在なのが大きいかなと思います。以前はシリアにも多くの海外メディアがいましたが、今はほぼ皆無です。取材ビザでアサド政権側から入国している記者はいますが。 続きを読む

責任の所在-ある若者の死-追加-

最近は読書とアラビア語に時間を費やしています。日本を離れる際に持参する荷物はリュックサック一つ。最低限の衣類や日用品とデジカメとパソコンでリュックはパンパンです。書籍を入れる余地なし。買い込んだアラビア語の参考書も持参できません。辞書ぐらいです。なので、今のうちに読み漁っています。ブログの更新が停滞している言い訳でした。

ロイターを開いてみたら、トップがこれでした。「Mediator Brahimi says Syria election now wont aid peace talks」。ブラヒミをMediatorとはロイターは皮肉っているのだろうか。シリアで選挙が実施され、バッシャールが三期目を務めることになれば、和平交渉が頓挫することをブラヒミは懸念しているようです。ただブラヒミを仲介者という立場から去るべきだという意見が一部の大使から出ているようです。話し合いは必要ですが、今はその時期ではない。前回の和平会議からブラヒミは何を学んだのでしょうか。ウクライナの件もあり、欧米とロシアの仲裁も望めないでしょう。 続きを読む

Frontline-Syria’s Second Front-

Frontlineで気合の入ったシリアルポが取り上げられていました。2013年4月9日の「Syria Behind The Lines」から1年ほどが経過しての待望の新作です。必見です。

http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/syrias-second-front/#a

こちらから視聴できる方はいいのですが、僕は制限がかけられていて見られないので、Youtubeにアップロードされるのをじっと待ち続けていました。

http://www.youtube.com/watch?v=vAopr8vIIIA

2部構成となっています。「Syria’s Second Front」と「Children of Aleppo」です。 続きを読む

責任の所在-ある若者の死-

こちらの映像を見てください。2013年12月20日の出来事です。

http://www.youtube.com/watch?v=siCCk2MbLQo

アレッポにあるal-Kindi Hospitalを政府軍から奪還するために敢行された自爆テロです。この日の戦闘で少なくとも35名の反体制派の人間が命を落としました。そして、もう一人、18歳の若さで散ったシリア人の写真家Molhem Barakatがいます。彼はロイターのストリンガーでした。ストリンガーを辞書で引くと、「非常勤地方通信員」という訳があります。契約社員みたいな扱いでしょうか。社員を現地に派遣できないため、代役として現場で仕事をこなす人間のことです。彼の仕事は、シリアの現状を伝える写真をロイターを介して配信することでした。しかし、残念ながら、最後に配信された写真は、彼の血染めのカメラでした。 続きを読む

なぜ危険なシリアに足を運ぶのか-追加-

「取材される側」が報じられるのは当たり前ですが、「取材する側」の視点に立った記事を多く見かけるのがシリア紛争の特徴です。シリアに関するグロテスクな映像は動画投稿サイトなどを通じて世界へと発信されていますが、それらの映像や写真は第三者の手によって撮影されています。第三者とは「活動家」「市民記者」「海外メディア」と言われる職業に就いている人々です。彼らの存在は貴重であると同時に、時には特定の人々にとって邪魔な存在にもなります。なにより危険を伴い、命を落とす記者や写真家が後を絶ちません。それでも新たな担い手がシリアの惨状を伝え続けています。チャンネル4からLindseyHilsum記者のレポートをテキスト化したものです。

http://blogs.channel4.com/lindsey-hilsum-on-international-affairs/mission-peril/3030

8月21日、ある映像が世界を揺るがした。ダマスカス郊外のグータ地域で化学兵器が使用されたというニュースである。撮影したのは地元の住民であるが、外国メディアが不在の中、彼らは市民記者となって、目の前の惨状を訴えかけた。多数の遺体、呼吸困難に陥る老若男女、必死で治療を施す医師やガスマスクを装着したFSA。彼らが記録しなければ、闇に葬り去られていた可能性も否定できなかった。1988年のイラクでのクルド人に対する化学兵器使用が発覚したのは、1週間以上が経過してからのことである。 続きを読む

なぜ危険なシリアに足を運ぶのか

母国が蹂躙されている様を指を咥えてみているなんて我慢がならない。命を危険に曝してでも、シリアで起きていることを世界の人たちに伝えたい。活動家や市民記者はシリア各地で起きている悲惨な現実を自らの手で記録し、動画投稿サイトやFBなどを使って世界に向けて発信している。しかし、海外メディアも負けてはいない。周辺諸国から政府軍の目をかいくぐりながら、ひっそりと入国して、砲弾降り注ぐ戦闘地域からのレポートを行っている。殉職する者は後を絶たない。誘拐されてそのまま消息を絶っている者もいる。最近では政府軍だけでなく、外国人武装勢力の台頭により、取材の危険度はさらに増した。それでもシリアで取材を行う海外の記者や写真家は少なくない。なぜ彼らは命がけでシリアに向かうのだろうか。テレグラフに5人の写真家のインタビューが取り上げられていました。掲載されている写真の状況説明を通じて、彼らの心境が語られています。 続きを読む

運び屋-News Smuggler-

終わりの見えないシリアの内戦は3年目に突入し、祖国を捨てて近隣諸国に逃げ込む難民の数は膨れ上がるばかりである。トルコのハタイ県に属するレイハンリも例外ではない。しかし、難民都市レイハンリには別の顔がある。それが、市民記者が集う都市レイハンリである。

省略、意訳しています。僕の誤訳もあると思います。出来れば原文を。ただこの記事に興味を持ってくれる読者が少数だろうと感じて、長い文章だけど邦訳してみました。僕自身は素晴らしい内容の記事だと思いますが。

http://www.newrepublic.com/article/115020/syrias-news-smugglers-they-go-where-professional-journalists-wont

SMC(Syrian Media Center)にはシリア各地で起きている出来事が映像や写真付きで送られてくる。SMCが抱える100人以上の情報屋(活動家)が命がけで撮影してきた動画や静止画である。オフィスで煙草を燻らせながら、編集作業に追われているのは市民記者の一人ワシム(26)である。編集された映像はツイッター、フェイスブックに掲載され、運が良ければBBCやアル・ジャジーラに拾われる。 続きを読む

犠牲者-ضحايا الحرب-

朝日新聞の村山祐介記者がシリアで取材を行っています。ダマスカス郊外のタダモン地区(去年7月中頃、ダマスカス総決起の中心地)やラタキアの虐殺現場、そして少し前に話題になったキリスト教徒が多数暮らす古都マアルーラ。政府軍の監視下とはいえ、精力的にシリア各都市を回られてるなあと感心しています。その他にも海外の記者がシリアから記事を配信していますが、CBSのElizabeth Palmer記者の取材が非常に興味深かったです。必見です。

http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=50155931n

シリア情報相のOmran Ahed Al Zoubiへのインタビュー、ダマスカス、ホムス、ダマスカス郊外で暮らす人々の様子などをレポートしています。特にダマスカス郊外の取材は命がけです。政府軍のガチガチに固められた監視網の中、反体制派地域に潜り込む。ジャーナリスト魂を感じました。「I will kill them. Everyone of them」。郊外で戦う地元FSAの若者の言葉です。 続きを読む

処刑されるという事について

以前にブログで「死にかけた」体験談を語らせていただきました。今回は本題に入る前に「殺されかけた」体験談を少し語らせていただければと思います。カシミール、アフガニスタン、パキスタン、シリアに足を運んで、殺されかけたのはたったの一度だけです。場所はインドですが、カシミールではありません。西ベンガル州の州都カルカッタから約120キロ離れた小さな町ミドナプル。ここでマオイストの自警団に処刑されかけました。

マオイストについての説明は省きます。「インド軍の掃討作戦でマオイストが一名殺された」。地元の新聞社から連絡を受けた僕は地元記者と共に現場に急行しました。しかし、現場とされた場所に入るには村人の許可が必要であり、1時間ほど待たされました。ようやく許可が下り、村人の先導に従って僕はぬかるんだあぜ道を歩き始めました。15分ほど経過した頃、バイクにまたがった2人組みの若者がこちらに近づいてくるのが見えました。5、6人の記者と写真家がいましたが、彼らは私の姿を見つけると、突如怒鳴り声を上げました。彼ら2人は私の所持品であるカメラバッグ、パスポート、現金(3000ドル)を奪い取り、記者からは「抵抗するな。とにかく動くな」と忠告され、黙って従いました。 続きを読む

解放されたイタリア人記者

先週の日曜日、イタリア人の記者ドメニコ・クイリコ(62)がベルギー人の教授と共に解放されました。金に目がくらんだ人間による犯行によるものとされています。クイリコ記者は4月6日にレバノンからシリアに密入国し、その4日後にクサイル近辺で消息が途絶えました。彼は「自由シリア軍に裏切られた」と語っています。彼は何ヶ月にも渡り、武装勢力から他の武装勢力へとたらい回しにされました。

誘拐犯は自らを「イスラミスト」だと公言していましたが、実際のところは分からないそうです。革命の下に聖戦に加わった若者の中には「狂信者」と「盗賊団」の境目をうろちょろしている連中がたむろしています。革命と称しながらも、支配地域を奪取しては、そこで暮らす人々を誘拐して身代金を要求し、懐を潤しているというわけです。 続きを読む