障害を抱えた子供たちの苦悩

http://www.aljazeera.com/news/2016/09/programme-offers-aid-syrian-amputees-160913110516541.html

迫撃砲が間近に着弾したことで、ダマスカス郊外で暮らすGhadeer(13)の生活は一変した。去年のことである。

「親戚の家を訪れる途中で迫撃砲が私たちの間近で爆発したの。私の母と兄弟は亡くなった。そして私は脚を切断したの」

東グータ地域では多くの子供たちが内戦により深い傷を負っている。今年に入り、数百人の人々が迫撃砲や空爆によって脚を失った。Ghadeerは事件が起きた半年後、地元の支援団体、Farha Foundationから義足を提供され、今はリハビリに励んでいる。

続きを読む

停戦後の東グータの行方

アラビア語に触れない生活を10カ月ほどしていました。たまに現地のシリア人と会話をする際と週1回のアラビア語の授業を除いて。でも2週間ほど前から勉強を再開しました。特に理由はないのですが、時間を持て余していたので。なので、ブログは停滞してしまうかもしれません。ただシリアのニュースは毎日のように流れてきます。一時的な停戦が結ばれましたが、早速停戦違反の空爆が各所で行われているようです。

https://now.mmedia.me/lb/en/NewsReports/566674-regime-warns-residents-of-besieged-damascus-suburbs

停戦後、ダマスカス郊外の反体制派地域(東グータ)にアサド政権が上空からビラを撒きました。 続きを読む

ロシア空爆の効果

http://www.theguardian.com/world/2015/dec/21/russias-airstrikes-on-syria-struggle-to-spur-progress-on-the-ground

シリアでのロシアの空爆は地上ではさほど効果がないように思える。

アサド政権を支援するために軍事介入に乗り出したロシアですが、三カ月近く経つロシアの空爆はアサド政権とシーア派民兵に少しばかりの勝利をもたらしたに過ぎません。一方でロシアの空爆で600人以上の一般市民が命を落としています。日曜日には70人が亡くなりました。

過去2週間でダマスカスとハマの反体制派支配地域ではインフラ設備や公共施設が標的にされました。「希望が見え始めたとケリーが主張する理性的なロシアはどこにいるんだ?アサドでさえロシアのようなやり口で空爆をしなかったし、ISISだってこのような手法で我々を攻撃しなかった」。そう語るのはイドリブの病院で働く医師です。

ロシアの空爆が成果を上げない中、アサド政権は地上軍を増強するため徴兵を行っています。ダマスカスでは人員を補給するため、2カ月前から予備役の募集をかけています。既に兵役を終えた若者たちをターゲットにして再び予備役として徴兵するのに必死です。 続きを読む

シリアの今を伝える-日々殺される人々-

シリアで今何が起こっているのか。そうブログに書き込んだものの、シリアの今を伝えることは容易なことではありません。シリアでの民衆蜂起から泥沼の内戦に至るまで4年近く続く混沌とした状況は外部の人間から見たら嫌気がさします。内戦の構図も複雑です。反体制派vsアサド政権。革命当初の単純な構造が今やイスラム国、クルド、アルカイダ系のヌスラ戦線、それに続くイスラム戦線、ムジャヒディーン軍、欧米寄りの穏健派勢力、アサド政権にはヒズボラ、イランの革命防衛隊、さらに周辺諸国から大国まで巻き込んでの戦争です。

僕が伝えられることは何かと考えても、何も思い浮かばなかったので、ここ数日に起きたテロを3件書き込みます。シリアでは日常茶飯事の出来事です。虐殺が常態化して何の関心も呼び起さないありふれた光景です。動画も掲載しますが、全て自己責任で閲覧してください。+18です。 続きを読む

なぜ危険なシリアに足を運ぶのか-追加-

「取材される側」が報じられるのは当たり前ですが、「取材する側」の視点に立った記事を多く見かけるのがシリア紛争の特徴です。シリアに関するグロテスクな映像は動画投稿サイトなどを通じて世界へと発信されていますが、それらの映像や写真は第三者の手によって撮影されています。第三者とは「活動家」「市民記者」「海外メディア」と言われる職業に就いている人々です。彼らの存在は貴重であると同時に、時には特定の人々にとって邪魔な存在にもなります。なにより危険を伴い、命を落とす記者や写真家が後を絶ちません。それでも新たな担い手がシリアの惨状を伝え続けています。チャンネル4からLindseyHilsum記者のレポートをテキスト化したものです。

http://blogs.channel4.com/lindsey-hilsum-on-international-affairs/mission-peril/3030

8月21日、ある映像が世界を揺るがした。ダマスカス郊外のグータ地域で化学兵器が使用されたというニュースである。撮影したのは地元の住民であるが、外国メディアが不在の中、彼らは市民記者となって、目の前の惨状を訴えかけた。多数の遺体、呼吸困難に陥る老若男女、必死で治療を施す医師やガスマスクを装着したFSA。彼らが記録しなければ、闇に葬り去られていた可能性も否定できなかった。1988年のイラクでのクルド人に対する化学兵器使用が発覚したのは、1週間以上が経過してからのことである。 続きを読む

狡猾な体制派と揺らぐ反体制派

興味深い記事を見かけましたので、紹介しておきます。

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/syria/10198632/Syria-disillusioned-rebels-drift-back-to-take-Assad-amnesty.html

シリアでの民衆蜂起、アサド退陣を掲げた市民による革命、そして内戦へと突入、去年のこの時期にダマスカスとアレッポでは自由シリア軍が総決起し、火の手はシリア全土に燃え広がりました。自由シリア軍がトルコの国境を次々と陥落させ、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでアサド政権を窮地に追い込みました。しかし、ロシア、イラン、ヒズボラとアサドの影の立役者が暗躍し、加えて反体制派の強固な基盤も外国人勢力の台頭により腐食、表面化することが懸念されていた宗派、民族間の抗争も今ではシリア各都市で公然と繰り広げられ、誘拐、処刑、虐殺、略奪と目を覆うばかりの惨状が日々伝えられています。果たして革命とは何だったのか。疑問を胸に抱き、冷めた目で周囲を見渡したとき、彼らは現実に引き戻されて、愕然とします。 続きを読む

シリアの経済状況と内戦下で暮らす人々

長期化する内戦で、シリアの台所事情は火の車。物価の高騰、シリアポンド(SP)の急落、経済制裁。金持ちは祖国を捨て、中間層は貧困層に転落し、貧困層は死につつある国。経済が回らなければ、国家の運営が立ち行かなくなるし、そこで暮らす人々は飢えるしかない。

http://www.washingtonpost.com/world/middle_east/plunging-currency-adds-to-syrias-gloom/2013/07/16/f0d53210-ed6b-11e2-bb32-725c8351a69e_story.html

海外に取材に行く際、銀行で円をドルに両替します。民主党政権下では未曾有の円高に見舞われ、日本経済は別にして、僕自身は大変助かりました。シリアの通貨はどうなんでしょうか。今回の民衆による革命が起こる(2011年3月)以前は1ドル=47SPでした。その1年後に僕がシリアを訪れた際のレートは1ドル=76SP(闇両替)。正規だと1ドル=61SPぐらいだったかな。そして現在のシリア、先週の闇両替でのレートは1ドル=300SPオーバーです。 続きを読む